1. 支援企業の概要
- 業種:食品製造業(食肉加工)
- 年商:20億円
- 従業員規模:50名
2. ご相談の背景
原材料の調達が不安定になってコストが上がったり、食品の安全基準が厳しくなったことでHACCP対応などの管理コストも増えたり――。食肉加工業界全体がそんな厳しい状況にある中、経営層から「会社全体でコストを減らしていきたい」という話が出てきました。
一方、現場のスタッフから「作業の途中で物が停滞している(溜まっている)」という改善できそうなポイントについての声もすでに上がっていました。
3. 進め方と期間
実際に現場に入って、物の停滞が起こっている場所や、改善できるポイントを指摘しました。そして、それに基づいて現場スタッフやリーダーたちと話をしながら、改善後の工程のレイアウトや作業の仕方を検討し、実際に作業を変更していきました。
本改善について、かかった期間は1ヶ月ほどです。この期間はかなり密に現場を見たり、現場スタッフとやりとりをしたりしながら進めました。
4. 改善内容
この工程では、工程①で開梱した原料を、工程②でスライス、工程③で検品、工程④でカット分割、工程⑤でスケールで包装、工程⑦で梱包・保管、という流れで製造していました。

改善前
物が造った順序で停滞なく流れていることを「整流」といいますが、改善前の状態は「整流」とは逆の「乱流」の状態になっており、製造途中の積み置き(停滞)など、作った順序がわからなくなるラインとなっていました。停滞が発生すると、一度置いて溜めてしまっている状態なので、これをまた持ち上げて、次の工程へ運ぶという動作が必要になります。この本来不必要な動きを「動作・運搬のムダ」といい、物の流れを整える「整流化」を検討・実施する必要がありました。

また、また、工程⑤の包装機のスピードよりも、それ以前の工程③、工程④が早く造っているため包装機前に停滞が発生していました。
工程①では、開梱作業をしていますが、食品製造工場において、衛生的に開梱作業は本来別の部屋で行うべきですが、同じ部屋の中で行っていました。
改善後
改善後は、工程③と工程④の間が空いているがゆえに発生していた「動作・運搬のムダ」を排除するべく、作業台を近付ける「間締め」を行いました。工程④と工程⑤の間も空いていたので、近付けて「運搬のムダ」を減らしました。
どれだけカットを早くしたところで、その後の包装機での包装がボトルネックになるため、包装機の一個あたり2秒というスピードに合わせるため、カット人員を減らしてラインのバランスを整えました。

衛生面での改善として、開梱エリアを設け、ビニールカーテンで囲って埃が飛散しないようにしました。
5. 効果

人員は3名削減、不良品は7%減、作業台も2台減らしました。これにより、年間で519万2千円の削減を実現しました。
より詳しく知りたい場合は、お気軽にお問い合わせください。

